ストレスと免疫の一般論

皆様こんにちは。


今回のテーマはストレスと免疫に関する一般論です。


まず、ストレスという言葉自体は、元々は苦痛や苦悩を意味する言葉からきているらしいですが、

医学や生理学などでは、ストレスの原因をストレッサーと呼び、物理的ストレッサー(寒冷、騒音など)、化学的ストレッサー(酸素、薬物など)、生物的ストレッサー(炎症、感染)、心理的ストレッサー(怒り、不安など)に分類されるようです。


ストレスをためるとよくないと言われますが、これも状況によるので、具体的にどれ?と言われても人それぞれ。


ただ、「ためる」ということを少し掘り下げますと、体はストレッサーによって起こる変化に耐えたり、元に戻そうという作用が起こります。


この体を維持しようという反応は脳や内臓、ホルモンなど、からだのありとあらゆる働きで保たれますが、このストレスによっておこる反応や維持が長く続くことを、ストレスをためるというイメージになると思います。


代表的な仕組みとして、ストレスを感知すると脳の視床下部-副腎髄質系と言われるシステムが働き、アドレナリン、ノルアドレナリンというホルモンが大量に分泌されます。


これは「緊急反応」として、「良いストレス」であれ、「悪いストレス」であれ、興奮するような状況であれば作動するシステムで、

主に血圧をあげ、呼吸を浅く速く、骨格筋(大胸筋や上腕二頭筋など、一般的にいう筋肉)を使って闘うか、逃げるかの場面に役立ちます。


闘って勝つか、逃げるが勝ちか、はたまた闘わず、逃げもせず無になってやり過ごすか。。(笑)


ストレスから離れられると血中に放出された上記のホルモンの分解や再取り込みは早いため、落ち着くのも早くなります。


しかし、「悪いストレス」に長くさらされ続けると、視床下部-脳下垂体-副腎皮質系と呼ばれる別のシステムが長期にわたって反応します。


詳しい機序は省きますが、副腎皮質からでるコルチゾールと呼ばれるホルモンは、炭水化物、脂肪、およびタンパク代謝を制御したり、抗炎症作用などもあり、生体にとって必須のホルモンです。


しかし、分泌される量によっては、血圧や血糖レベルを高め、免疫機能の低下や不妊をもたらします。


また、このホルモンは、過剰なストレスにより多量に分泌された場合、脳の海馬を萎縮する(記憶の保持に支障がでる)など、有難くない方向に作用することもあります。


上記の「緊急反応」と比べるとこちらのシステムで放出されるホルモン(コルチゾールのほかにも有り)は、ゆっくり作用して、長期ストレスに関与します。


生体にはうまいこと緊急時のシステムと、長期的なシステムがあるようですが、この箇条書きだけでもストレスをためると体によくないといわれる理由がわかってきますね。


ここ最近のコロナ騒動や、経済的な不安、長時間労働など、現代社会ではストレスだらけですので、長期的なシステムが働き続けているとも考えられると思います。


そうなると、上記のように、免疫機能が低下したり、高血圧や記憶力、気分への影響、怪我や病気からの回復が遅れるなど、様々な問題が生じてきます。


では、どうやってストレスを軽減するか。


方法や好き嫌いは個人差がありますので、ここでは例としていくつかあげていきます。


・みんなとおしゃべり。

共感などで、オキシトシンと呼ばれるホルモンがでます。これが幸せやストレス軽減に繋がるといわれています。

※オキシトシンは出すぎると排除の方向に働きますので、同じグループで絆を深めすぎると、今度はグループ以外の人を排除しようとすることも考えられますので要注意。


・飲みにケーション

もちろん、飲みすぎると肝臓、腎臓などに負担ですので注意。ほんとはアルコールなしでおしゃべりできると良いのかも?


・グルーミング。

お互いに心地よい触れ合いをする。マッサージや手当と呼ばれるものにもその効果は期待できます。(不快なタッチは逆効果)

電話やおしゃべりなどの言葉だけでもOK。ただし、メールやLINEなどのテキストだけでは効果ないそうです。


・瞑想・マインドフルネス

詳しくは省きますが、脳の広範囲が活性化し、痛みやネガティブな情動やストレスを軽減し、炎症性サイトカイン(IL-6)をしばしば抑制するとの事。

ただ、呼吸法も大きく関係すると思われます。。いろいろなやり方がありますが、たぶん、痛みや炎症性サイトカインを抑制させるなら静的で安定した呼吸に伴う方法が良いかも。


・笑う、泣く。

笑うは言わずとしれていますが、泣くのも副交感神経系が働きますし、コルチゾールが低下したデータもありますので、高ぶった神経を沈め、ストレスを軽減するには良いそうです。

もちろん、悲しくてというよりは、映画や芝居などで感動・共感といった涙がなお良いでしょうね。


などなど、あげてみると色々ありますので、ご自身が心地よいと感じたものを取り入れると良いと思います。


そうすることで、からだのストレスレベルが下がりやすくなったりしますので、免疫低下も防げます。

どうしても逃げられないストレス(いやな仕事など)につぶされないように、取り入れられるものは駆使していきましょう。


以上、細かいところは省き、諸説ある部分もありますので、わかりにくい部分などあったかと思いますが、ご参考になれば幸いです。

府中・国分寺市 鍼灸院「そとやまのはり おきゅう」| 痛み、痺れ、自律神経の乱れによる不調の改善

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